私は天国社のHP上でコラムを作成しているのですが、
もう一つ大切な仕事をしております。
それは「霊柩車の運転手」です。
霊柩車の運転手といえば、男性の方というイメージが強いと思うのですが
近年では私を含め、女性ドライバーも増えております。
実際、私もまさか女性の私が
「霊柩車の運転手」になれるとは思っておりませんでした。
普段、霊柩車について語り合う機会は少ないとは思いますが、
今回は、「霊柩車ってどんな仕事?」「福岡ならでは事情はあるの?」
このような疑問に、
実際に霊柩車の運転手をしている私からみた事情についてお話しますね。
霊柩車の仕事って?「ただ運ぶだけ」ではない!
霊柩車といえば、葬儀場(もしくは自宅)から、
亡くなられた方をご自宅から火葬場へと送る車の事をいいます。
しかし、ただ「故人様を火葬場まで運ぶ」だけではありません。
私自身の話になりますが、
ご家族が故人様に対する生前の「ありがとう」「ごめんなさい」
このような想いも一緒に霊柩車に乗せて走っている…
私はいつもそういう気持ちを持ちながら、霊柩車のハンドルを握っております。
よく、同乗されるご遺族の方がつぶやく言葉があります。
「まさか自分が霊柩車に乗る機会がくるとは思わなかった。」
霊柩車に同乗する=故人様の家族・親しい存在が多いので
その悲しみも深いと思います。
私自身、母親を見送る時生まれてはじめて霊柩車に乗ったのですが、
全く同じ事を思いました。
私達の仕事は火葬場へと車を走らせる事ですが、
同じ悲しみを経験したからこそ
ご遺族にも寄り添える存在になりたいと思っています。
福岡の霊柩車事情とは?地域ならではの工夫はこれ!
福岡では「最後まで故人様のそばにいたい」という思いから、
家族が霊柩車に同乗をする文化根強いです。
さらに葬儀場を出棺した後、まっすぐ火葬場へ向かうだけではなく
遺族の希望により、
生前住んでいた場所や勤めていた会社の前を通って向かう事もあります。
このように福岡では、霊柩車は比較的オープンに見送る風土があります。
ちなみに、福岡市では高速道路が発達しており都市高速を使えば
20分~30分程度でほぼ市内全域にアクセスする事が可能なので、
火葬場予約時間に間に合わない時にも、安心です。
まとめ
「霊柩車って怖い!」「できるなら乗りたくないし、見たくない!」
そのように思われる方も少なくないかもしれません。
しかし、私は霊柩車を「想いをつなぐ大切な橋」だと思っております。
福岡で霊柩車の運転手の仕事をしていて、何度もそう感じています。
いつか、大切な方を見送る日が来た時には、
このような霊柩車の運転手のコラムあったなーと
思い出してくれたらうれしいです。
葬儀現役スタッフ 椋野