葬儀社天国社によるスタッフブログ
思い
2010.02.18
お葬式の天国社(天国日記)
先日納棺のお手伝いで、故人のお母様の形見の着物と白足袋をお召しいただきました。ところどころ痛んだ藤色の着物は、かなりお気に入りだったとのことでした。真新しい白足袋をお履はせしたあとで最近読んだエッセイのことをふと思い出しました。仕事で和服を着ることがほとんどだったその人は、足袋についての忘れられない思い出を綴っておられました。
自分の足にあう寸法の足袋を注文しようと銀座のM屋へ行くが、いざ人前で素足になれずためらっていると店の主人が「判りました」と見ただけで作ってくれた。自分の足の特徴を見極めた足袋のはきごごちの良さに、主人の職人技とやさしさを感じたのでした。
白足袋の洗濯は意外と大変で思ったほど自分で美しく洗えない。長くひいきにしていたクリーニング屋の主人が『体力の限界・・・」とぽろりと涙を流し店を閉めその後他界してしまったのです。
後で、クリーニング屋の主人が足袋を美しく洗い上げるために註文品の特殊なへらを作って努力をしていたことを知るのです。シャッターの閉まった店の前を通るとき黙って頭を下げる作者の心の思いは書かれてはいませんが、いつまでも余韻の残るエッセイでした。油山会館 小川
自分の足にあう寸法の足袋を注文しようと銀座のM屋へ行くが、いざ人前で素足になれずためらっていると店の主人が「判りました」と見ただけで作ってくれた。自分の足の特徴を見極めた足袋のはきごごちの良さに、主人の職人技とやさしさを感じたのでした。
白足袋の洗濯は意外と大変で思ったほど自分で美しく洗えない。長くひいきにしていたクリーニング屋の主人が『体力の限界・・・」とぽろりと涙を流し店を閉めその後他界してしまったのです。
後で、クリーニング屋の主人が足袋を美しく洗い上げるために註文品の特殊なへらを作って努力をしていたことを知るのです。シャッターの閉まった店の前を通るとき黙って頭を下げる作者の心の思いは書かれてはいませんが、いつまでも余韻の残るエッセイでした。油山会館 小川