葬儀社天国社によるスタッフブログ

 お祖父様が亡くなりました。 私はお勤め先でその知らせを聞きました。

家に帰るとお祖父様は、白い布団に寝かされて 小さな机の上にろうそくがともっていてまるで眠っているようでした。父も母も妹もいとこたちもみんな泣いていました。かなしくて泣いていました。私はぼんやりとお祖父様の横顔をみていました。

翌日葬儀社の人が迎えにきて お祖父様は、ながく住み慣れた家を後にしました。クラクションがならされて、近所の人たちがお祖父様の車を見えなくなるまで見送ってくれました。

それからお祖父様は、白い着物に着替えて おひげを剃って 少しお化粧をしてもらいました。みんなで足袋や脚はんを着けてあげました。 母の涙がお祖父様の着物に落ちました。

『お祖父様…』声に出して言うと 急にあたたかいものに包まれて 目の前がゆらゆらとゆらめいてお祖父様が笑っているように見えました。

それから私は苦しくなるくらい泣きました。たくさん泣きました。

お祖父様にさよならする明日のために。    油山会館 小川