その友人とは、年に一度 同窓会の日か、都合が悪く参加できなければ数年に一度会う

程度の間柄です。こいつが少々変わっていて、前回会った時に

「永倉ってさぁ(あ、本日のブログ担当は業務の永倉です)今までに経験したことで5番目くらいに

恥ずかしかったことって何?」とか聞いてくるのです。

「はぁ?なんそれ」

「いや、一番恥ずかしかったこととかしゃれにならんやろう。5番目くらいならおもしろかろうと思うてね」

またでましたよ。今回も変な質問が。そりゃあそうでしょうよ。一番恥ずかしかったことなど墓場まで持っていきたい事案であり おいそれと他人に言うわけにはいきません。そこで さしさわりのないちょっとした自分の恥話をはじめました。

それは私が小学5年の時、朝登校していると道端でキラリと光るものを発見しました。

新品のパチンコ玉でした。もちろん当時はパチンコなど知りませんから、綺麗な鉄球ひろうたと思いポケットにいれました。

そして事件はおきたのです。

授業があまりにも退屈だったので、何を思ったのかポケットに入れたパチンコ玉を取り出し右の耳の穴に入れたり出したりして遊んでいました。もうこれだけで危険な香りが・・・何度か出し入れしているうちにエンピツの背でくいくいっと押し込んでみると耳の奥でがっつりはまりびくとも動かなくなってしまったのです。ドキドキすると同時に冷や汗みたいなものも噴出してきました。

手を挙げて先生に事情を説明すなど恥の恥。昼休み暴れ遊んだらとれるやろうと思って何の味もしない給食を食べました。

結果 とれませんでした。家に帰った後も叱られそうでもちろん親にも言えません。就寝中、寝返りでなんとか取れろと思い何の味もしない夕食を食べ早めに寝ました。

翌朝、うわぁ~んという耳鳴りと共に目が覚めました。もちろんパチンコ玉は耳のなかに。

こりゃもういかん。限界です。朝、両親に事の顛末を打ち明けると父親が「ばかたれが」といいつつも耳鼻科に連絡を入れ診察してもらえることになりました。父親が耳鼻科の先生に事情を説明したあと、簡単な触診があり

「じゃあ始めましょうか」と言ってとなりのオペ室につれていかれました。うそでしょう。

手術台に横向きに寝かされライトがカッと光ると気絶しそうになりました。

「み、耳が切られる。麻酔もなしか!」

この後は自分はぎゅっと手を握りしめ目もつぶっていたのでわかりませんでしたが、父親によると漏斗状のものを耳につっこまれその漏斗の先が手元のレバーでくいっと拡張されるようになっており、広げた耳の穴からピンセットのようなもので玉が取り出されたとの事。

刑事もののドラマで凶弾に倒れたデカが緊急手術で弾丸を取り出すとき最後ピンセットのようなもで玉をとりだし鉄の皿に落とすとカランという音がしますが、それと全く同じ音がしました。ただ私のはパチンコ玉でしたが。

デカダマシ―とコドモダマシ―の違いでしょうか。最後は耳鼻科の先生も父親もニヤニヤ笑っていました。帰ってから家族全員に笑われました。

以上のような話を友人にしたところ

「おまえみたいなクソガキのしそうなことやな」

と言われたので、自分の恥話はなんね?と聞いた後、こいつが話し始めたその内容は5番目の話だというのにコンプライアンス的にとても活字にして皆さんに紹介できるような内容ではありませんでした。

こいついったいどんな人生送っているんだよっ!

狂気と狂喜は表裏一体 紙一重でございます。